アライグマ、これも食べれます。それも美味しかった。

ボワヴェールの川口シェフは面白い。
つい先日、川口シェフから『アライグマ入ったけど、食べる?』なんて面白い電話をもらって、2つ返事でぜひ!!とお答えしていました。で、先日ついにアライグマを食べてきました。

実は、ロードキル(交通事故)のアライグマは昔北海道で食べたことがあったのですが、臭い脂がギトギトしてて、アライグマなんて食べるもんじゃないやと思っていました。

川口シェフの腕がいいのか、そもそものアライグマが違うのか、今回10年ぶりぐらいに食べたアライグマは、とても美味しくいただけました。不思議です。

まあ、ロードキルのアライグマなんて肉は痛んでいるし、新鮮ではないし、そもそも食材としてアウトなモノを怖いものみたさに食べただけなので、ちゃんと料理もしてなかったです。それと比べるのは間違いですね。

皮をはいだアライグマを見ましたが、雑食動物らしく皮下脂肪はびっしりとついて、傷もついてなくてこれなら美味しくいただけそうな雰囲気です。触った感じは、肉質が硬そうでした。(アライグマの写真は、一番下に置いておきます。ちょっとびっくりするかもしれないので、注意してくださいね。)
今回の料理は、トマト煮ですが、トマトを入れる前、つまり単純に煮ただけの状態でも試食してみました。出汁はクセがありますが、コラーゲンたっぷりでやさしい味です。これは期待が持てます。スープの香りは、獣っぽくなるかと思いきや、そうでもありません。むしろ脂肪がプリプリしてて美味しそうな感じです。

さて、完成系トマト煮になったものですが、野生動物らしく、脂と肉は完全に分かれています。思ったとおり脂はプリッと柔らかく甘いです。肉は味わい深いです。しっかり煮込んであるので、柔らかい肉なのですが、噛めば噛むほどに肉の味が出てきます。(スルメみたい?)

このアライグマは、和歌山県から調達したそうです。どんな猟法で捕獲したかは分からないのですが、おそらく、カゴ罠で捕らえて、水没して・・・という感じだろうなと予想しています。人がペットで持ち込んで、全国的広がってしまい、農業被害を引き起こすアライグマ。(侵略的外来種100種のうちの一種です。)北海道でも、どんどん増えて、メロンやらなんやらを食べて農家が困っています。もちろん、食べるなんていう文化は日本にはなく、捕まえたアライグマは殺して焼却処分されています。一般的な食肉になるのはなかなか先が遠いと思いますが、これも立派なジビエです。なにかできないかな~と可能性を探ってみたいです。

アライグマのトマト煮
手前が前足、奥が後足。コラーゲンたっぷりのプリプリ食感と深い肉の味が特長です。
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参考までに
アライグマ(洗熊、浣熊、Procyon lotor)は、哺乳綱食肉目アライグマ科アライグマ属に分類される哺乳類。アライグマ属の模式種。環境省指定特定外来生物及び日本生態学会指定日本の侵略的外来種ワースト100の指定種。
日本では、あらいぐまラスカルというアニメが大人気となり、生体をペットとして飼うのが流行したのち、飼えなくなって捨てることによって、野生化し、日本全国に生息域が広がってしまっています。農作物への影響、衛生面への影響などから、自治体が防除対策を行っていますが、動物愛護団体が圧力をかけていたりします。。。
アライグマを食べるのも、動物愛護団体の方々から見ると駄目なのかな??

皮を剥いたアライグマ
奥が頭です。雑食動物らしく、皮下脂肪がたっぷりついています。特に目立つ傷もないので、カゴ罠で捕獲したアライグマしょうね。美味しそう・・・(と思うのは僕だけ?)
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