百貨店の北海道展でエゾシカが出展されない理由

北海道、沖縄は百貨店の物産展でお客さんが多数集まるトップ都道府県だそうです(ASCIIの記事)。特に北海道は美味しいイメージが強いため、出展も引っ張りだこと聞きます。

さて、ちょうど今、新宿の小田急百貨店で、秋の北海道展が開催されていました。どんな商品、地域が出てるのか興味があったので、ちょっと冷やかしに行ってきました。

念のため、、、仕事をサボって遊びに行ったわけではありません。もしエゾシカがあれば、どんな商品でどの地域が出しているのか?を見て、自分の商品開発プロジェクトに生かそう。という魂胆です。

さて、北海道展は平日の昼間にもかかわらず大盛況で、会場はかなり混雑しています。が、肝心のエゾシカは皆無。牛や豚は少しありましたが、エゾシカはまったく出展なしです。北海道展
(大盛況、平日の昼間ですよ。すごいな~)

弊社ではエゾシカ肉を取り扱っていますし、エゾシ関係者と話すことも多く、メディアからの取材もいただいておりますので、エゾシカはそろそろブームが来るのか?、いやもう来てるんじゃないか??と感じておりましたが、実際のところはマダマダ先が長いのかもしれません。

エゾシカ商品を物産展で出すことで、問題が解決するわけでもないですし、それが目的ではないですが、なぜエゾシカ商品が物産展に出ないのかを、以下3点考えてみました。

1.エゾシカ肉の生産量が少ない
最近、エゾシカ肉は注目されているのですが、ひとつの処理場、地域で生産される量はとても少ないです。
一般的なお肉、牛肉と比較してみると、北海道の年間『牛肉』生産量は、約8万トン(驚)。
一方で、エゾシカの捕獲数を年間10万頭、40kg/頭としても 生産量は、約4,000トン。
つまり、牛肉の5%程度しかありません。もちろん、エゾシカの場合は、流通に回る頭数は1万頭ぐらいなので、さらに少なくなり、0.5%程度ですね。これだと、商品を作っても売れる量は限られて、商品開発に本腰は入らないですよね。

2.わざわざエゾシカ売らなくても、他に売るものがたくさんある。
これも、厳しいですね。北海道といえば、海産物、農産物をはじめとして、酪農やお菓子など、食べモノがたくさんありすぎます。外に向けて販売するものが多すぎて、売れるかどうかも分からないエゾシカをわざわざ売る必要がないのかもしれません。

3.エゾシカが獲れる地域であんまり美味しいエゾシカ料理を食べられてない。
地域やそこに住む人が本腰入れて商品作りや販売を行う必要があります。そのためには、素材や商品を愛する必要があると思いますが、そもそも、あんまり美味しいエゾシカ料理を食べていなくて、エゾシカ肉大好きっていう人が少ないなか、地元でエゾシカ熱が上がってないんですよね。

この3点は、確かにそうだと思っています。。。が、ここでへこたれるわけには行きません。都市圏から逆輸入したり、地元で愛される料理を開発したりとちょっと先は長いかもしれませんが、徐々に土壌を作って行きたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。そしてご期待ください!

裂きイカ自動作成機
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こういう機械、大好きなんです(本文とまったく関係ないです)。
中に、スルメをつかむ手が20本くらいついてて、それがグルグル回ります。
で、摩擦させて次々と裂きイカが出てくるんです。考えた人、エライです。

 

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